ポエム〜父よ〜

いつもの道で待ってます

あなたと歩いたあの日

夕焼けが背を押して

影を無邪気に追いかけた

空に浮かぶオレンジ色の大きなみかんを

いつまでも眺めてた

この時が永遠に続けと願った

あなたの背中はとても大きくて

ゴツゴツした手で私の小さな手を優しくソッと握ってくれた

無邪気にはしゃぐ私をみて

慣れない笑顔で包み込んでくれた

何をするわけでもないのに

ただただ優しく微笑んでだ

あなたの瞳を忘れない

大いなる力が

あなたに押し寄せ

姿形がなくても繋がっている

あの日、オレンジ色の影が一本道にあるように

繋がってる

ありがとう

その一言にどれだけの愛を込めていたのだろうか。

偉大なるあなたよ。

人間の儚さ、生への執着、苦しみから逃避を教えてくれた

生をもって死を成す

一瞬に込められた人間の命を

宇宙と繋げて

無意識深くで感じとり

あの日の手を通して

ソッとくれたメッセージ

今なら分かる

今ここがどれだけ神秘であるのかを

そして

オレンジ色を通して私は決めた

あなたへ継ぐ

あの道で